それでも命を買いますか? – ペットビジネスの闇を支えるのは誰だ –

2013年、動物愛護法の改正により、動物取扱業者は売れ残った犬猫を保健所に持ち込むことができなくなった。結果、表向きの殺処分件数は減少したが、その裏では、山中への廃棄などを請け負う「引き取り屋」と呼ばれる違法な業者が横行しているという。

動物を命としてではなくモノとして扱う業者が後を立たない原因として法律の不備があると著者は指摘する。

例えばイギリスでは、

・犬には6回までしか出産させてはいけない
・生後12ヶ月に満たないメス犬を交配してはいけない
・1度出産したら12ヶ月は次の出産をしてはいけない

などの基準が定められているのに対し、日本では自主規制に任せる規制にとどまるという。
そのため母体の健康を考えず、できるだけ多くの個体を販売するために無理な出産を強いる業者が多くあるという。

動物たちの悲しい廃棄をなくすため、著者は飼い主への啓蒙活動をはじめペットショップで買わずに保護施設から迎えることを訴える。さらに高齢者とのマッチングを提案する。今日、高齢化社会を迎えた日本では多くの高齢者が一人暮らしをしている。動物達と共に過ごすことで伴侶を亡くした喪失感や孤独感から救われるのでないだろうかと期待する。

本書では目を背けたくなるようなペット業界のショッキングな事例を数多く紹介されるが、動物と関わる人すべてに知ってもらいたい内容である。

 

それでも命を買いますか? – ペットビジネスの闇を支えるのは誰だ -[著]杉本彩

 

 

ISLE OF DOGS

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